第56回日本慢性疼痛学会 ごあいさつ
第56回日本慢性疼痛学会第56回日本慢性疼痛学会

ごあいさつ

        

第56回日本慢性疼痛学会 
会長 松原 貴子 
(神戸学院大学 総合リハビリテーション学部)

 このたび、2027年3月12日(金)・13日(土)に第56回日本慢性疼痛学会を神戸国際会議場にて開催いたします。本学会のテーマは「叡智の融合―未来へのかけ橋」といたしました。

 慢性疼痛は、生物学的要因のみならず、心理・社会的背景が密接に絡み合う複層的な現象です。そのため、研究・診療・支援には、単一の専門領域ではなく、多様な視点と知が結び合う集学的・多職種的アプローチが不可欠です。日本慢性疼痛学会は設立以来、病態の科学的解明と臨床・社会への還元を両輪として推進してきました。ここには、研究と実践、エビデンスと経験、普遍性と個別性を架橋しながら、患者の「生きる力」を取り戻すという本質的な使命が息づいています。

 今回の学術集会では、最新の研究成果や診療モデルの共有に加え、臨床現場で培われてきた経験知を学術的に再評価し、標準化と均霑化へとつなぐ議論を深めます。それは、患者一人ひとりに向き合い、ともに治療を編み、持続可能な医療を創出していくための「未来へのかけ橋」となる営みでもあります。

 多職種が対等に学び、立場を超えて語り合い、新たな解決の方向性を共創する——この開かれた学びの場こそが、日本慢性疼痛学会の精神であり、未来へと継承すべき価値にほかなりません。

 神戸の地にて、多くの皆さまとともに、慢性疼痛医療のより良い未来を切り拓く新たな潮流を築けることを心より願っております。